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豊かな感性は、目にしっかりとめ、「五感」を磨くことから始まる
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日記を書いていく中で、つまずいてしまう原因の一つとして、「書くことがない」ということがあるようです。「今日は特別、何があったわけでもないし・・・」と話し、題材がないということを訴えるのです。しかし、本当は、ディズニーランドに行かなくても、今、目の前にあるもの全てが題材になるのです。
漠然とみていくのではなく、普段から目にとめる練習をしていきましょう。目にとめたものを、いろいろな視点で見ていき、表現として言葉に置き換えるからこそ、日記が書けるのです。
道端に咲いているたんぽぽを知っていても、ただ見ていて通り過ぎてしまうのと、目にとめて、親子で会話していくのとでは感性の育ち方が大きく違います。このような何気ない普段の生活体験が良い日記・良い作文といわれるもととなるのです。「書くことがない」というときは、こんなことをしてみてはいかがでしょうか。
・部屋の中にあるものを時間内に書き出すゲームをする。
・たんすの引き出しの中にあるものを書き出してみる。
・冷蔵庫の中のものを書き出してみる。→(1)
・本棚にある本の題名を書き出してみる。
さあ、今度はその中から一つを取り出し、文章を書いていきましょう。しかし、ここで大人たちの言葉がけによって、子どもがつまずいてしまうことがあります。日記や作文を書いていく中で、文章が書けずに悩んでいる時の言葉がけです。先生やお母さんたちは、子どもに対し、「自由に書けばいいのよ」と言いますね。子どもは自由に書いて書けるのなら悩まないのです。
次に言われるのが、「好きに書けばいいのよ」という言葉。これでは、書けるわけがありません。苦しみばかりが生まれます。原因は一つ、自由に書けるようになるための「見方」を教えてあげていないのです。この「見方」の一つとして、「五感を研ぎ澄ます」練習が必要なのです。
たとえば、冷蔵庫の豆腐を取り上げてみましょう。
目:色は?形は?大きさは?
鼻:においは?
口:味は?お母さんとの会話は?
手:触ってみたら?などなど。
「豆腐」より「白い豆腐」の方が、より豊かな表現ですよね。「白くて四角い豆腐」の方が深い認識ですよね。見るという視点だけでもこんなに違います。触覚も、「やわらかい」より「ふわふわしていてとてもやわらかい」というほうがより具体的ですよね。触覚は見たままで表現してしまう場合があるので、目を閉じて触ってみると、また違った表現がでてきます。→(2)
このようなことをしなくてもわかっている!という子もいるのですが、そうではなく、あらためて言葉にしていくことがとても意義あることなのです。それを組み合わせて、文章化していくと、豆腐一つでも日記が書けるようになれます。→(3)
今日の日記は、今、目の前にある物でぜひ、書いてみてください。
斉藤 孝子(さいとうたかこ) シングルエイジ教育研究会 主任研究員
東京こども教育センター教室 取締役
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